ヨウ素事業

ヨウ素について

ヨウ素はヨードともいい、人にとって必要不可欠な元素です。摂取量が不足すると甲状腺の肥大や発育不全などの原因となることもあるといわれています。日本ではワカメや昆布といった海藻を日常的に食べるためヨード欠乏症の心配はありませんが、アジアや欧米の内陸地では食卓塩にヨウ素化合物を添加して欠乏症を防いでいます。

日本が世界に誇る地下資源

地球上でヨウ素が生産されているのは日本やチリなど数カ国に限られていて、日本のヨウ素生産量は世界の約30%を占めています。
地下資源の乏しい日本にとって、ヨウ素は世界に誇るべき貴重な資源です。その用途は医薬品からエレクトロニクスの分野にまで及び、ヨウ素なくして私たちの生活は成り立ちません。

使用用途

うがい薬や造影剤、放射性物質による被ばくを防ぐために使われることもあるヨウ素。人体の健康に貢献するだけでなく、スマートフォンやパソコンの液晶用偏光フィルム、化学品の反応触媒などにも使われます。
また、空港では手荷物検査のX線検出器の素材にヨウ素化合物が使われ、大きな信頼を得ています。

使用用途のグラフ

製造工程

地下水層には天然ガスが溶解した地下水が存在しており、これをかん水と呼びます。
かん水は海水と似た成分ですが、海水中には0.0001g/L以下しかないヨウ素がおよそ0.1g/Lと多く含まれており、ヨウ素生産の原材料となります。
地下からくみ上げたかん水は、セパレーターで溶解している天然ガスと分離して集水槽に送られ、ブローイングアウト法によってヨウ素を濃縮・採取します。
その後、精製工程にて不純物を除去して高純度のヨウ素製品を製造します。
主なヨウ素製品としては、独自開発した球状ヨウ素「イセフロー® 」やヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等のヨウ素化合物を製造しています。

製造工程の図
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